ハーブという名前の植物はない。
まず「ハーブとは何?」というお話をさせていただきたいと思います。
以前「ハーブという名前の植物があると思っていた。」という男性がいました。
多くの方がご存知とは思いますが「ハーブという名前の植物はありません。」
最近では、ハーブ配合の商品がたくさん増えて来ましたので、皆さんもなんとなくハーブとはこういうものというイメージがあると思います。
では
ハーブとは何か?
定義のようなものをお話ししますと。
Herb(ハーブ)の名前の語源は「草」という意味をもつ、
ラテン語の「Herba(ヘルバ)」といわれています。
草!が語源だったのです。
また、薬草、香草を指すことが多く、葉だけではなく、根や花、実、樹皮もハーブとなっており、スパイスもハーブの仲間です。
ハーブとは、
「薬用または芳香性の高い植物の総称」と言えます。
ハーブの種類は何種類?
世界的に活用されているハーブは数千種類と言われており、その中でエッセンシャルオイルは500種類を超えると言われています。
ハーブはいつ頃から利用されて来た?
ハーブ利用の歴史は非常に古く、人間が火を使い始めた頃のエジプトからといわれています。
例えば、
・古代エジプトで・・・ミイラ保存にシナモン、没薬(ミルラ) 神に捧げるための神聖な香として乳香(フランキンセンス/オリバナム)が使われていました。
・聖書・・・キリストの降誕のお祝いに、3人の博士が渡した贈り物は「・黄金、・乳香(フランキンセンス/オリバナム)、・没薬(ミルラ)」だったそうです。
遥か昔から全世界で利用されて来たハーブ。
ハーブというとヨーロッパのもの、という感じがしますが・・・
インド地方では、「アーユルベータ」(インドの伝承医学)として使用してされている植物、中国では中医学に使用されている植物、アメリカではネイティブアメリカンが使用していた植物、そして日本では薬草、漢方医学として使用された植物も、ハーブの仲間です。
こうなると、どこからどこまでがハーブ?という気もしないではないですが、
最近は、日本に昔から伝わる薬草などが「和のハーブ」というような呼び方もされています。
ハーブとは「薬用または芳香性の高い植物の総称」「生活に役立つ芳香性の高い植物」などと言われています。
・・・非常に広い範囲の物をさしますね。
昔は化学合成したいわゆる西洋薬というものが無かったわけですから、色々な植物を体の調子が悪い時に試してみたのですね。
臨床データのような数字的データこそないものの、口頭伝承や書物で、これは、どこどこに良い、これは、毒がある。と先人達が何万年、何千年も前から体を張って試してみてくれたからこそ、今、私達も安心して使えるわけなのです。
ハーブの使い道
お料理、ハーブティー、入浴剤、シャンプー、ヘアリンス、石鹸、化粧水やクリーム、ルームスプレー、消臭剤、湿布などの外用、虫除け・・・etc.
工夫次第で色々な物に使えます。
フレッシュハーブ→生のハーブ
お料理、お茶、化粧品、湿布などの外用 etc. 季節感があるのが良い所。
ハーブティーにすると水分を多く含むため、大量のハーブが必要となります。 少し青臭さが残ります。
ドライハーブ→ハーブを乾燥させたもの
お茶、料理、フェイシャルスチーム、お風呂、アイピロー、化粧品 湿布などの外用etc.
フレッシュより手軽に淹れられ、有効成分はドライの方が多く含まれます。
エッセンシャルオイル(精油)→ハーブから抽出したもの
芳香浴、トリートメント、ルームスプレー、ソープ、フェイスミスト 湿布などの外用etc
この他にも色々と使い道はありますが、膨大な量となりますので、追ってご紹介させていただきたいと思います。
ハーブを選ぶ時の注意
- ハーブは同じ名前でも、園芸用に開発されたものがたくさんあります。
- ホームセンターなどでご購入の際は、本当に口にしてよい物かどうか、学名やラベルの説明、(用途:サラダ、ティー、などと口にして良いものは書かれています。ガーデン、クラフト、園芸用のものは口にしない)定員さんのアドバイスなどで、確認されてから、ご購入下さい。品種的に口にしないものもありますが、園芸用のものには、農薬がたっぷりと使われているものもあるようです。
- 100円ショップで売っている様なアロマオイルは、化学合成されたものがほとんどで、天然の植物から抽出された物ではありません。かならず専門店でお求め下さい。
- 間違わないとは、思いますが、ポプリとハーブティーを間違わないように。
- 人によっては、摂らない方が良いハーブがあります。妊娠中、授乳中、お子様、持病がある、通院中、ご高齢などの方は、注意が必要なハーブがあるので、知識のある専門店の店員さんに確認の上、主治医にご相談の上お求め下さい。
- ハーブティーやハーブサプリメントは、かなり薬用効果の高いものがあるにも関わらず、(海外では薬扱いのものもあります)日本では食品扱いですので、販売されているものは、薬事法(薬機法)上、効能など詳しく書くことはできませんし、禁忌事項については、明記する義務はないようです。(どちらかというと、サプリメントの方が一度に摂取する濃度が濃いので注意が必要です。)何か体の具合を整えたい事情があったり、持病がある方は、ハーブに詳しいスタッフのいる専門店でご購入される方が安心です。通院中の方は、主治医にご相談ください。アロマオイル(精油)も同様に禁忌事項のあるものがありますので、ご注意ください。
以上、ざっとハーブについての概要を書いてみました。
ハーブの世界は、すごく奥が深いので、
また少しずつ詳しく書いていきたいと思います。